【週刊FANTOM MANIAX Vol.5】バーチャファイター-Game Start-

週刊FANTOM MANIAX

ども!
FANTOM IRISのギター、ぱっつんです!

先日のGMクロスラ
『勇気が出る・たぎるゲームミュージック特集』
観ていただけたでしょうか??

まだの方はアーカイブこちら↓↓

さて、今回のテーマにあたって事前にゲーセンミカド店長・イケダさんにも「たぎる曲といえば?」と訊いてみたところ
「初代バーチャファイターのキャラセレクト!」
との回答をいただいた。

初代VF好きの自分もこれには完全同意。
だが配信中に言及できなかったので、この曲についてここで語ってみようと思う。
今回はサターン版や32X版には言及せず、あくまでアーケード版準拠の話です。


初代バーチャファイター・キャラセレクトBGM
『Game Start』
1人用モード最終面デュラルステージでもこの曲が流れる。

アドバタイズでコインを入れ、スタートボタンを押した瞬間
「ドゴォォォゥ!!」
という轟音のようなイントロで始まる。

このド頭の音が何というか「魂に響いてくる」感じで非常に滾らされるのだ。
特にゲーセンで筐体のスピーカーから聴くこの音は本当に気分がアガる。

…ところがこの曲、サントラ版で聴くとイントロの印象がゲームとはかなり異なる。

 

初代VFのサントラ音源は大まかに2種類存在しており、まず1つは
『バーチャファイター “最強の戦士” / B-univ』
というCDに収録された音源。

こちらの音源は原曲そのままというより、リバーブ、コーラス、コンプレッサーといった音楽的な各種エフェクトが強めに掛かっており、かなり音色を弄られている印象。
観賞用トラックとしてしっかり手の込んだミックスになっている反面、響きがゴージャスすぎて原曲から少しかけ離れている感じ。
自分は結構好き。

次に
『バーチャファイター&バーチャファイター2』
というサントラ収録の音源。

こちらは余計な味付けの無いナチュラルな響きであり、前者と比べて割と基板演奏そのままに近い聴こえ方である。
事実上こちらの音源がVF1サントラの標準扱いであり、その他後発サントラ収録のものは(リマスターで多少の音質の違いはあるものの) 基本的に全てこの後者の音源である。

だがこの後者サントラ版の『Game Start』、イントロの音が非常ォ〜に軽い。
実際のゲームから流れる迫力のイントロとはまるで音圧が異なる。

ではゲーム上で感じる、あの魂に響いてくる音圧は一体何なのか?

その正体は「トラの咆哮」である。

 

VF1や2の効果音セットの中にはトラの咆哮があり、この「ガウゥルルル!!」という声がド頭のバスドラムやシンバルと重なることで
「ドゴォォォゥ!!」
という轟音を作り上げている。
立て続けに風や雷鳴のSEも流れ、迫力のイントロを彩っているのだ。

ところが先に挙げた後者のサントラ音源にはこれらSEは含まれていない。
良くも悪くもそういった余計な音を取っ払ったナチュラルなトラックになっているために、この曲のイントロは非常に軽く迫力のないものとなってしまっている。
この曲、SEありきで作られているのかイントロ4小節にはシンセの薄~い低音以外まともなベースが鳴っていない。

また、前者のサントラ音源には一応これらSEが入っているものの、ド頭のトラも雷鳴に置き換えられていて少しだけ物足りない。
それくらいトラの声がいい仕事している。

ちなみにVF2の勝利ポーズジングル
「デデ−ン、ドゴォォォゥ!!」
もトラと雷鳴である。

基本的に、曲中にSE散らしてプレイ中の情景煽ってくるタイプのゲームサントラ嫌い派だが、これに関しては例外である。
そもそもこれはパンチやキック等プレイ中のSEではなく最初から曲の一部として組み込まれているSEなので、これ含めてこの曲だと思っている。

てなワケで長くなりましたが、初代VFキャラセレ曲、基板の原曲が最高だぜ!!
という話でした。


余談だがこの曲、原曲はループ前の最後のセクションで明らかに一ヶ所ギターの音が抜け落ちている。
バグなのかプログラム漏れかは不明だが、諸々のサントラ音源ではしっかり修正されている。

そしてこの最後のセクション、原曲とサントラ版ではライドシンバルの譜の位置が違ってたりするが、まぁそんな細かいところ気付いてる人いないだろう…w
興味があればどっかで聴き比べてみてくださいな!

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